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迎えた大晦日。大掃除も
適当に済ませてソバも
どうにか食べてひと息。
外は寒くて少し雨が
降ったようだ。東京では
初雪が舞ったらしい。

大晦日の日中はテレビを消して、ラジオを少し。毎年この
時期になると番組途中で全国の交通情報を流していたりする。
ああ、この時期ならではだなあ年末だなあとジワリと思うの
である。そして毎年恒例の（だったっけ？）写真で振り返る
1年を今年もやってみようかなと。でも振り返り方がかなり
偏ってると思うけどまあこんなもんか。では。

今年は主任介護支援専門員研修の最後の受講から始まった。
研修先にある店でオムライスばかり食べてたっけか。
この時点で前の職場（地域包括支援センター）を退職
する事にしていた。もっと頑張りたかったけど、色々
あるさ。それに結果的にそれで良かったと知る事となった。

2月。退職して有給休暇消化期間中に認知症ケア専門士関連の
研修で岐阜に行った。新幹線なんておよそ縁がなく久々に
乗ったので、妙に嬉しかったりして。子供かお前は。

そしてその翌日からスタートさせたのがしまなみ海道の旅。
GN125という原付2種ならではの旅に出たいと思っていた。

無人島「見近島」をベースに島々を巡った旅だった。
この旅を終えてすぐに今の職場で働き始める事となった。
そして、この頃には既に身体に違和感を憶えていたのだった。

5月、GNで四国の剣山スーパー林道を走破。一部通行止めで残念
だったけど。この旅が今の所最後のキャンプ旅になっていた。
来年は何とかして、また旅に出たい。

6月。たまたま内科で受けた検査で食道がんが発覚し、
紹介された「大阪国際がんセンター」に入院する事となった。
偶然というかタイミングというか、もしもそれを逃して
いたらもしかしたら僕は今こうして呑気に日記なんて
書いていられない状態か、死んでいた。ステージ4aと
聞いた時は終わったと思ったし。

6月末から8月上旬で抗がん剤と放射線治療を行なう。
なかなかに苦しいものだった。しかしこのステージ
にも関わらず、担当医から「最終的に完治を目指します」
と言われて力が湧いた。本当かどうかは兎も角、言葉は
時に人を生かしたり殺したりするものだと思った。

病棟からは大阪城とその向こうの生駒の山々が見えた。
毎朝昇る朝日に手を合わせていた。簡単にくたばって
たまるかと。改めて入院し、手術は9月14日。10時間に
及ぶものだった。成功したらしい。リハビリは辛かったし
食事も苦痛だったが、それでも10月11日に退院し、自宅
療養を経てその月末から仕事に復帰した。ほとんど意地
だった。担当医はその後「年末までは自宅療養になると
思っていた」と言っていた。弱い人間でも、時々は強く
なれるものだとその時思った。

ステージは下がったらしいし、もう何を食べてもいいが、
でも体力も落ちたし体調も万全とは言えない状態だ。何時
どうなるかなんて判らない。だから、これからはなるべく
他人に迷惑掛けない程度に好きに生きて行こうと思った。

気がつけば秋も終わり頃、でも仕事に復帰出来た事が
本当に嬉しかったし、周囲の方々の厚意もありがたかった。
両親や、そんな方々の恩に報いたい。その為には簡単に
くたばらない事だ。そして反対に、何時くたばっても
思い残さないようにしておく事だ。難しいけどやる。

時の流れの中で様々な人間が生まれては消えていき、
そして世の中は変わっていく。僕が生きている間に
どんな風に変わっていくのだろうか。生まれて初めて
死というものが決して遠いものではないのだと思い知った。
仕事柄、自宅を訪ねたら人が亡くなっていた、なんて
事も稀ながらあって案外驚かないが、でも自分が死ぬかも
しれないと思うと、それは恐怖だった。死ぬ事も
生きる事も、生易しいものではない。アタマでは勿論
理解していたが、実感が伴っていなかったのだろう。

だからせめてこれからは上記したように好きに生きて
みたい。もっと生きてみたい。最終的に何かほんの少し
でも、社会に貢献してみたい。漠然としているけれど、
そんな事を考えている。まだまだ体力は戻らないけれど
それでも退院した時からは随分先に進めている。まだ
やれる筈だ。

僕は書く事が割と好きなのでこれからも気の向く限りこの
日記を続けて行こうと思う。来年で書き始めてもう13年に
なるかね、無駄に歳ばかり喰ってまるで成長していないけど、
でも変わり映えなく生きて行くのもまたいいだろうさ。
そして変わる事があればそれもまたいいだろうさ。

来年はどんな1年になるだろうか。今年はなかなか
明るい事が書けなかったので、来年はもっと明るく
いい感じになれたらいいな。いや、そうするのである。
今年も残りあと10分ほど。いい年にしたいな。では、
来年はもっともっといい年にしてみせますよ。
よいお年を！！