淀屋橋かいわい

放射線科を受診している。
担当した若い医師は
開口一番で最悪の
場合についての説明を
早口で始めた。


聞く人が聞けばそんな
リスクの大きな治療は
したくない、と言うだろう。最近の医者の説明のパターンで
ある所の「この治療におけるリスクはちゃんと説明しました。
なのでその後何があってもそれは私達の責任ではありません
あしからず」要するに自己保身である。


内容についてはやや納得いかない点と判らない点があった
のでそれについて聞くと、じゃあ以前担当していた医師に
聞いてみます、と。そしてその医師が外来にやって来て
くれた。昨年僕に向かって「今回の治療の目的は完治です。
それを目指します」と力強く言ってくれたベテランの医師
だった。治療については今回も「確かにリスクはありますが、
最新の方式で、私達としても慎重を期してやりたいと
思っていますよ」と柔らかい口調で話してくれた。たった
それだけで患者の気持ちはどれだけ落ち着くだろうか。
こうして、放射線治療は来月早々からスタートする事となった。


専門外の医師に心のケアまでは求めていないけど、そこ
までしなくても患者や家族の気持ちを少し楽にしてくれる
ものの言い方ってあると思う。僕が普段仕事上で心掛けて
いるのは「可能な限り不安にさせない」という事だ。
相手は様々な問題を抱えて不安でいっぱいなのだ。そこに
更なる不安を畳み掛けるように押し付けてどうする。
嘘や気休めはいけないが、事実の中に救いのある要素が
あれば、まずはそこから話したい。不安を解消する為に
働くのだ。不安を与えてどうする。


と、言う訳で(どういう訳だ)その他にも色々あって
本日の受診は心身共に相当疲れるものになってしまった。
書けない位色々な葛藤があったのよ。自分が抱えて
しまったものの大きさを改めて思い知った。だけれども
進まなくてはどうにもならない。踏ん張り所は当分続く
のだろう。でも、明日もいい日にしてみせますよ。
ではまたね。たまには明るい話題書きたいねぇ・・・