ネコはいないけれども

2006年8月撮影

以前の職場は典型的な
下町で、僕は路地から
路地を走り廻っていた。


路地には必ずネコがいる。
ネコ好きバカはついつい
足を止めて見てしまう。
この写真は2006年に
撮影したもの。僕の
外付けHDDには安物コンパクトデジカメを手に入れた2005年以降、
かなりの枚数の下町の風景が残されている。勿論ネコの写真も
残されており、まあなんとバカみたいに(いやそのままバカだろ)
あれこれと撮って来たのかと・・・仕事カバンの中に入れて移動中に
ささっと撮っていたのだ。入れるなよそんなもん。怪しまれない
ように当時からかなり気を遣ってはいたが、あんまり褒められた
もんじゃないねえ・・・で、見て、「おっ」と思ってすぐ撮ってで
大体1〜2分。コンデジならではでどんな写真もそんな感じで
撮っていたが、今になって見てみると面白かったり、もう二度と
撮れないかもしれない風景もあり(ドヤ街とか被差別地区とか
にも深く入り込んでいたので)懐かしさと当時感じた複雑な想いが
どんどんとこみ上げて来ている。


被差別地区はちょっと特例だったが、普段は普通の下町を巡って
いた。僕は味気ない街に住んでいるので下町の古めかしくてどこと
なく温かみのある雰囲気が大好きだった。ネコもいるしね。
この春からの職場は都会からは離れてはいるけれども、下町では
ないかな。また違う雰囲気だ。でもネコがあちこちで寝そべって
いる感じの町ではない。温かみはあまり感じない。でも、そこ
にも様々な問題を抱えた方々が住んでいる。温かみを感じた
下町にも実は様々な問題を抱えた方々がいたのと何も変わらない。
人が住み、生きて行く限り問題はどこにだって生まれている。


新しくやって来たこの町でどこまで頑張れるのだろうか。
まだまだたったの1ヶ月ちょいしかいないので、以前いた町の
風がまだ僕の心の中に吹いているらしい(おお、かっこいい表現だ。
僕には実に似合わんが)。明日もお仕事だ。せいぜい頑張ろう。
明日もいい日にしてみせますよ。ではまたね。