桃山学院大学

1月26日(日)

午前5時過ぎに起床。
しかし実際は4時頃に
目が覚めてしまい、
それから目が冴えて
しまった。そのまま
布団の中でぼんやりと
考え事をする。こんな
時の考え事なんてロクなものではなく、朝から少々イヤな気分になって
しまった。それでも起き出して顔を洗う頃にはそんな気分もすっかりと
消えてなくなり、今日がいよいよ試験日である事から来る緊張感が
それに取って代わった。簡単に食事を摂って忘れ物チェックを行なった後
出発したのは7時過ぎだった。予定通りだ。


地下鉄を降りて少し離れた所にある南海電鉄天下茶屋駅へと向かう。
界隈は僕にとって馴染みの土地なので当然迷う事もなく駅に到着する。
そこから準急和泉中央行きに乗り込んだ。車内には既に参考書や自作
ノートやらを眺めている受験生の姿があちこちに見られる。僕もそんな
ひとりとして過ごす。終点の和泉中央駅へ到着すると駅は受験生でいっぱい。
帰りの切符をあらかじめ購入して歩き出した。試験会場は駅から1km程
離れており、バスで行く人もいるらしいが大概は徒歩のようだ。曇天と
寒さの中、誰もがほぼ無言でぞろぞろと歩いて行く。


第26回社会福祉士国家試験の大阪試験会場は桃山学院大学である。
4年数ヶ月前のケアマネ試験の際もたまたま此処だったからアクセスに
ついては憶えていた。他にも会場があるのかどうかは知らない。受験する
人数からすると恐らく此処だけだと思うが。今回は介護福祉士試験の
サブ会場としても使われており、受験生で溢れ返っている。少し迷い
ながらも僕が入るべき教室には9時前に無事到着した、介福試験メイン
会場であるインテックスのような広大な会場と違い普通の教室なので
寒くはないのが助かる。しかし教室内は時計がないので腕時計は必携で
ある。ざっと見廻した所ひと教室80人位いるようだ。皆、参考書や問題集に
目を通している。


試験の説明は9時20分から10分程度。その後試験開始の10時まで何も
してはいけない。ただじっと座っていなくてはならない。これが案外
辛いものである。教室内次第に緊張感が増して来る。肩を廻したり
伸びをしてみたり。そして遂に10時、試験開始となる。いきなりちょっと
迷う選択肢であったが、落ち着いて解答して行く、問題のページを
めくる音だけが教室内に響いている。自分としては当初思ったよりも
難しくないなと考えたが、次第にアタマを捻る問題も増えて来た。
結構難しい。過去最低の合格率となった昨年、第25回に比べれば
まだ解き易いとは思うが、それでも福祉行財政の科目はちんぷんかんぷん
だった。消費税の国税地方税の割合いを問う問題と、都道府県介護保険
事業支援計画の策定期間について問う問題でどうにか科目を落とさずに
済んだようである。結構焦った。午前は心理学理論や福祉行財政、
障害者や低所得者、保健福祉サービスについて等々11科目全83問、
解答時間は2時間15分。12時15分に終了となった。朝から張り詰めて
いた気持ちがふっと緩んだ。


昼食は事前に用意しておいたものを食べた。和泉中央駅界隈は
ショッピングモールになっており、カフェやマクドナルドもあるが、
まさかハンバーガーを買って持って来る訳にも行くまい。他の受験生も
事前に用意していたであろうパンやおにぎり、弁当等を口にしていた。
トイレについては予想していた通りで大混雑。男性は時間が掛からない
のでいいが、女性は大変そうだ。教室内は暖房が効いているが、構内は
外気がどんどん入り込んでいるので寒いこと寒いこと。そんな中
トイレに並ぶのもなかなか辛いものだろう。


午後は13時20分より試験についての説明が始まり、13時45分より
試験開始。午前の精神保健福祉士との共通科目に続いて、午後は
社会福祉士の専門科目となっている。社会調査や相談援助の理論と
方法など8科目67問の出題となっている。午前に比べれば解き易いと
思っていたが、それでもどうしても解らない設問もあったりした。
時間はあまりないので焦らずにどんどんと取り敢えず解答して行く。
昼を挟んで少し気持ちが緩んでしまいそうであったが、集中力は
最後まで途切れずに済んだ。


終了。長い1日になると思っていたが、あっと云う間に夕刻となり試験も
終わった。午前問題の出来が良くなかったので気が重いが、もう済んで
しまったものはどうしようもない。終ったのだ、もう忘れてしまおう。
「また来年やなあ、ははははは・・・」なんて会話があちこちから
聞こえて来るが、気にしない。いや、しないふりしてた。行きしなの
緊張感はもう微塵もなく、半ば放心したかの如く車窓に広がる冬の
夕景を眺めていた。街の向こうに広がる夕刻の空は澄んで綺麗だった。
日が長くなったな、17時を過ぎてもまだ明るい。また春が来るのか。


帰宅すると早速問題冊子を取り出して「けあサポ」や「フチガミ
医療福祉専門学校」が出した最速の解答予想を見てみた。どうかな?
結果は午前問題が52問正答、午後問題は44問正答の計96問正答と
なった。勿論最速の、しかも予想なので途中で訂正が入る事が恒例だが
大体合っており、そこそこに信用出来る。少し遅れて予想を出した
「資格の大原」の予想だともう1点プラスで97問の正答。ユーキャンは
数日後に予想が出るのでもっと正確かもしれないが、もういい。見ない。


合格基準については19科目全てに得点している事(但し、各4問しかない
就労支援と更生保護制度に関してはどちらか1科目正解があればいい
らしい。恥ずかしながらこれは実は知らなかった)、総得点の60%
(90点)をクリアしている事だが、毎年問題の難易度で補正を行なって
おり、大体80点台で推移している。何とか合格出来ている・・・と
思いたい。結構勉強したつもりだったが、点数は伸びなかった。
しかし手前のアタマの悪さを考えればもう上等である。合格発表は
3月14日。それまで試験の事はもう忘れる事とした。やるだけの事は
やったのだし。


2011年の暮れに専門学校への願書を出してから始まった今回の試験への
道のりも、一応これで終ったのだった。何の為に学ぶのか、何の為に
役立てるのか、様々な事を考えながら過ごした日々だった。お金には
直接繋がらないかもしれない資格ではあるが、それよりも得たものは
多かったと思いたい。これで良かったのだ。学んだ事に費やした日々は
必ず自分の生きる道に光をもたらしてくれる。そう信じている。


と、かっこいい事書いてるけど、取り敢えずケアマネとして再就職
しなくちゃね。早速色々と求人を眺めております。今度は何処に
流れて行くのだろうね。僕の人生はそんな事の繰り返しで終わるの
だろうが、案外それも悪い気はしていない。どんどん変わって行くのだ。
取り敢えず終わった、そしてまた何か始めます。
明日もいい日にしてみせますよ。ではまたね。