綺麗事

散り始めた

ひんやりした空気と
風の中で、桜が散り
始めた。今週末は
雨らしいから、
それでさらに散って
しまうのだろう。


木によっては葉桜と
なり始めている。
季節は移り変わる。気がつくとまた街は暑さの中に放り込まれるのだろう。
気忙しい為だろうか、もう数ヶ月先の事まで考えてしまっている。いや、
うすぼんやりとではあるが。いけないねえ、そんなに早く歳を食いたい
のかい。どうせ先の事なんて誰にも解らない。試しに自分の過去の日記を
読み返してみると、まさか今こんな風になっているなんて想像もつかない
状況だった事もあったではないか。日記に書いていない(書けない、か)
事柄にしてもそう。


ただ、色々と変わって来たが、しかし変わらず今年も桜が咲き、それを
こうして眺めている。そう云う今がある。やって来た事は決して綺麗事
ばかりではなかったが、人の道に外れる様な事はしていないつもりだ。
そんなもん社会に生きる者としては当たり前の事だと思うが、しかし
何時なんどき外れてしまうのかも、これまた解らないから不思議也。


人の道に外れているのではないかと思える人を見た。そんな人もまた
桜を眺めては綺麗だなあと想うのだろうか。綺麗事では行かない
世の中ではあるが、そこから外れている事すら気づけぬまま生き、
死んでゆくのは、人としてきっと哀しい事だろう。
散り始めた桜を見て、綺麗事とは行かずともせめて道を外れず
生きて行きたいと、ふと想い、ふと願う。


明日もいい日にしてみせますよ。ではまたね。