海はいいな

僕の担当ではないの
だが、とある方の
訃報に接した。


色々とあったらしいが
結局生涯独身を通し、
孤独の中で過ごし、
しかしそれをきちんと
受け入れて、そして逝かれた方だそうだ。


独居の高齢者はどんどんと増加しているらしい。僕が担当して
いた方で、今年亡くなられた方も独居であった。特に僕が勤務する
土地は、地域的に独居の方が多い事もあるが、寂しい最期に接する
機会は多々ある。でも案外孤独を受け入れている方々が多かった
ような気がしないでもない。


家庭を持つ事で生まれる制約を嫌ったのかもしれない。自由に
生きたかった。でもその代償としての孤独だ。身を持ち崩しても
維持したかったのは自由。それが本当の自由だったのかどうかは
誰にもきっと解らない。ご本人が自由だったと感じて逝かれたの
ならば、きっと自由だった。それだけの事なのだろう。


恐らく、僕の数十年後の姿だ。しかし僕は孤独を、衰えた身体で
受け入れる事が出来るのだろうか。孤として立ち、逝く事が
出来るのだろうか。所詮男なんて弱い。弱いからこそ虚勢を張る。
虚勢を張ってもどうなる訳でもないと分っている癖に。アホなんだな。
まあ数十年後どうしてるかなんて今深刻に考えてもしゃあないか。
どうせなるようにしかならない。様々な方々と接して来て、つくづく
思い知らされた。悩むだけ無駄であるらしい。変化の予測なんて
神様でもないのに出来る訳ねえさ。


寝ます。明日もいい日にしてみせますよ。ではまたね。