蒼い光

移動中、ある野球場の
近くを通り過ぎる
事がよくある。

普段は静かで、僕としても
特に何も思う事なく
通り過ぎる。この日も
その筈だった。

しかし今日は何だか
様子が違う。ヒマを持て余したおっさん達が何やら沢山集まっている。
すぐに理解した。高校野球の地方大会が開催されていたのだ。
おっさん達の中に少しだけ混じって、写真を一枚。素晴らしい夏の
青空の下、甲子園を目指す球児達。うーむ美しい光景だ。本人達は
暑くてかなわんのだろうが。熱中症に気をつけてねまったくもって。

実に勝手なものだが、しかし僕はこの雰囲気が結構好きだったりする。
今、この瞬間にしか出来ない好きな事に彼等は全力で取り組んでいる。
夏の光の中で。人生の光の中で。やがて移ろいゆく蒼い光の中で。
やがてサイレンが鳴り、歓声が起こり、光は更に輝きを増すのだろう。

時間が無くなった。もう帰らなくちゃ。手際の悪さから仕事が
溜まっているのだっけ。はぁ、それにしても何て蒼い空なんだろ。
明日もいい日にしてみせますよ。ではまたね。