変わらない街と僕

あいりん労働センター前

仕事でこの街に関わる
ようになってから
丸7年以上の月日が
過ぎた。此処は
「ドヤ街」と呼ばれて
いる。


当初は毎日のように
此処へと通い、その
特殊性にカルチャー
ショックを受けたりもしたが、僕が生来持っていた怪しげな
ものへの好奇心が間もなくそれを打ち消し「おもしろいぞ」とか
「この際だから何でも見てやろうぜ」との開き直りだか野次馬根性
だかといい勝負の感情に導かれるようにして何となく身を投じる事と
なったのである。


初期の訪問介護員時代は様々な刺激を目の当たりにして今から想うと
本当に面白かった(不謹慎な書き方かもしれないがそれが当時の僕の
正直な心境であった。民間人として普通に暮らしていれば、良くも
悪くもこんなドヤ街に深入りする機会なんて無い)。


近年は実はあまりこの街に来なくなっていた。仕事のエリアが少し
変わり、関わる方々も色々と変わってしまったかもしれない。
だからたまにこの街に足を踏み入れると、何故かしら懐かしさと
いうか、せつなさ(?)というか、空しさというか・・・うーむ
様々な感情が入り混じった不思議な気分になるのである。



あいりん労働センター内


三角公園


メーデーですか


要塞のような西成署


この日記を始めたのも今から7年前の丁度今頃だった。毎年毎年
この時期が来ると振り返っている。僕は随分遠くへと来たなあと
思っていたが、あんまり変わらないらしい。まあこんなものだ。
何時だってこれから先どうなるかも知れない状況・・・である事
だってきっと変わりはしない。不安定さの中で生きている。
どうせ確実なものなんて何処にもない。でも、だからこそどうにか
生きて生き抜いてやりたいと考えている。汚さやしたたかさも
飲み込んだ上で。でも、何処かの誰かの何かに役に立ちたいとの
ささやかな望みも捨てない上で。


寝ます。明日もいい日にしてみせますよ。ではまたね。