踏み傷

夜景を踏む

僕の足は夜景を
踏んづけた。


僕は普段踏んづけられ
ながら生きているから
たまには何かを踏んづけ
てやってもいいだろう。


雑草の様に、何度も
何度も踏んづけられても
めげない強い心を持てたらいいな。


普段踏んづけられている奴が、たまに踏んづけてみたりすると
妙に物哀しくなるのは何故なのだろうか。傷つけてやろうと
思ったら、結局傷つけようとした自分がまるで返り血を
浴びて抜き差しならなくなる様な(?)気分に苛まれる。


傷つけようがどうなろうが自分の欲求を押し通そうとする
逞しくも図々しい連中がいる。そいつらは何時だって自分が
正しく、自分が可愛く、自分がすべて。俺だって自分がすべて。
でも押し通したら結局は自分に傷がつく事を知っている。


麻痺すれば傷なんてどうとも思わなくなるのだが、まだ麻痺には
至っていない。出来れば至りたくない。誰も傷つけたくない。
自分が傷ついて、そこから立ち直るだけでいい。どうして何も
関係も無い人を傷つけなければならないのか。まっぴらだそんなの。


こんな弱っちょろくて甘ちょろい僕に踏みつけられるのは、せいぜい夜景。
上から見下げる、せいぜい夜景。世界はどうしてこれ程までに狭量か。


寝ます。明日もいい日にしてみせますよ。ではまたね。