一昨日は大震災後としては最大級の余震が東北・関東地方を襲った。
遥か遠方の大阪でも少し揺れている。そんな遠方ですら揺れたのだから
現地は相当なものだったに違いない。


震災からひと月近く。報道はしかし今も連日被災地の様子や原発危機に
ついての深刻なものが続いている。しかし報道だけでは解らない事が沢山
あるようだ。


物資は足りているのだろうか(モノはあっても届いているのだろうか)。
ライフラインはどの程度回復しているのだろうか。避難している方々は
今どのような状況なのであろうか。疲弊してはいないだろうか。


僕の地元にあるインテックス大阪では被災者を受け入れる予定であり、
ボランティアも募集していたが、よくよく調べるとどうも利用している
方はまるでいないらしい。大阪市はちゃんと公示しているのかまったく。
でも、遠い他所の土地にて避難生活を送らなければならないと思ったら
不便でも地元に近い所で暮らす方がいいかなあと思ったりもする。
故郷を離れると云う事は、人にとってなかなかに大きな事だ。


数日前、宮城県に住む「知床半島のレイド」氏から7枚の写真が
送られて来た。僕などがあれこれ書くよりも、取り敢えず見て
頂こう。震災直後の女川町の様子だそうだ。





この写真の真ん中に小さな靴が写っているのがお解かりだろうか。
レイド氏からのメッセージを掲載する。

靴が中央に写っているものがあります。今も行方不明の
子ども(5歳、男の子)の物です。発見時、靴に名前が
書いていましたので、帰宅後に調べましたら
行方不明者リストに載っていました。早い発見を
お祈りしたいと思います。



町ひとつが消えてしまった。人々も流されてしまった。

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大阪は雨が降っている。今日は桜を見にツーリングに行こうかと
思っていたがやめにした。被災地以外にお住まいの方々でも今日が
休日であるならば何処かへ出掛けようかと思ったりもするだろう。
僕は来週はどこかへ行こうと思う。自粛し過ぎる事はもう良くない。
このままでは社会全体が萎縮してしまう。


でも、それは現実に今この国で起こっている事を「忘れてしまう事」では
断じて無い。


レイド氏は躊躇し、迷いながら写真を撮影した。しかしこの地に住む方に
津波の怖さとこの様な事があったと記憶に残し、今後の教訓にしてくれ」と
話しかけられている。どんなに時間が経過しても、忘れてはならない。
目を背けない事、忘れない事。すべてはそれに尽きるのではないだろうか。


福島県小名浜では桜が咲き始めたらしい。東北に、人々にやがて春が
来る事を祈り、少しずつでも支援を続けよう。この先もずっと。