春を待たずに

ちょっと暖かくなった

節分を迎え、街の
スーパーでは恵方巻きが
売られていた。


関西を発祥としている
らしい恵方巻きの
丸がぶりは、何故か
知らないが全国に
普及しつつあるそうな。


我が家でも今夜は今年の恵方である南南東を向いて黙々と食べて
いたりした。あ、豆撒くの忘れた。


季節を分けるとはよく云ったもので、本日は結構暖かな一日だった。
このまま春が来てはくれないだろうか。

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またも訃報に接する。春まで、もう少しだったのに。


死に接する事で落ち込み、自信と自身を失う介護職員がいると云う。
僕達の仕事は、人生の最後に付き合ってしまう事が往々にしてある。
優しいなあと思う。本気で仕事をしていたのだろうとも思う。


僕は訃報に接しても淡々としている。あんまり優しくない。
でも、優しすぎたらこの仕事は続けられない気もしないでもない。


優しくない奴はこの仕事に就くべきではないが、優しすぎる奴も
この仕事に就かない方がいいのかもしれない。相手は「命」なのだ。
いずれは果てるものなのだ。その果て方は千差万別。


人は死に、どこかで誰かが生まれ、繰り返し、シンクロし、時代と
その構成員はどんどんと変遷して行く。父や母が死んだら僕は
嘆き悲しむであろうが、それは摂理であり、避けられぬ。
そして僕もやがて死ぬ。僕が死のうがどうしようが世界は変わらず
動き、あなたはそれぞれに課せられた日々を淡々とこなして行く
のだろう。


優しくない奴はこの仕事に就くべきではないが、優しすぎる奴も
この仕事に就かない方がいいのかもしれない。優しさを振りかざさず、
淡々たる流れの中にそれらを散りばめる事が出来る奴が生き残る事が
出来るのかもしれない。


淡々と接してはいたが、春を待たずに果てた貴方に、追悼。
短い期間ではあったが、関わらせて頂いた事に感謝です。
淡々と接してはいたが、心の奥底で少しだけ泣きました。


寝ます。明日もいい日にしてみせますよ。ではまたね。