渡船上から


3時間と短いが
ガイドヘルプに出る。


そんな事してる
場合では無いので
あるが、代打はもう
致し方ない。


遅れる事務作業。しかし結構愉しいひとときだった。


朝からの雨はすっかりと止み、空はすっきりと晴れ渡った。
PCに向かう手を止めて、事業所を出る。


利用者さんは西成区から、木津川を挟んだ対岸の大正区へと
用事で出掛けている。今回僕はそれに付き合ったって訳だ。
大正区へは船で渡る。何と、渡船が出ているのだ。大阪市営で、
利用料は無料。オートバイは駄目だが、自転車と原付1種は積める。
人だけなら、48人は乗れるらしい(僕が今日乗った船に関しては)。


乗船時間僅かに数分の、実にちいさな船旅。しかし水辺からのやさしい
風景と、やさしい初冬の風が何とも心地よい。携帯カメラから、TOPの1枚を。
木津川の防波堤を河川上から。


僕が乗船した際、偶然にも多数の徒歩ツアー客(?)が同乗していた。
大正区は沖縄からの移民が多く、その歴史を辿るツアーであるらしかった。
昔の沖縄からの移民労働者は安い賃金で使われ、例えば通常賃金が
5円だったとしたら、沖縄移民は4円。朝鮮人は3円だった・・・なんて
話をしていたりした(しっかり聞き耳たてておったのですなこれがまた
俺って奴ァ)。


そんな歴史、あんまり知らなかったなぁ。大正区の沖縄コミュニティを
訪ねる旅、なんてのも結構面白いかも。本場に比すれば割高だろうが、
僕がかつて沖縄を旅した際、すっかりハマッた沖縄そばが食せるだろうしね。
でも、なかなか行けないのが実情か。僕の地元の隣りの区なのであるが、
意外に訪れる機会は無かったんだよね。


大阪市の渡船は他にもある。全部で8路線もあるそうな。


大阪市のサイトより 「現在運行中の渡船場


サイクリング用の自転車で、渡船を乗り継ぎつつ大阪市の海沿いを旅して廻る、
なんて極めて地味だけれども面白そうな事がしてみたくなっちゃったりして。
いや、僕は酷い出不精ですからして、想像してみただけですけどね、あくまでも。
そもそも時間がないし。まあそれは兎も角、21世紀の今もこうして渡船が
人々の生活の足として存続している事に妙に感激しちまったのだねこの僕は。

______________________


こうしてガイヘルに出ちまったお陰で、事務処理はおよそ進まずです。
で、明日も結局無断休日出社と相成ったので御座いますなこんちこれまた。
もう笑うしかない。でも、今日吹かれた木津川の風の心地よさを想うと、
案外悪い気しませんよ。ささやかだけれども、良い経験させて頂きました。
船場には何度も訪れた事があったけれども、肝心の渡船には、本日
生まれて初めて乗れたのだからね。ちいさな、ちいさな、ほんとに
ちいさな、しかしそれでも僕にはある意味「旅」でした。如何に普段の
世界が狭まってしまったかって事の表れかもしれないんだけれどもね。


明日もいい日にしてみせますよ。ではまたね。