うそばっかり

留守番頼むよ

母が居ないとネコの
メルくんは僕の所に
しきりにやって来る。


甘えん坊なのだ。
でもネコにすり
寄られると僕も
弱い。


ウリウリとお相手する。
お相手してたらあっと
云う間に夕方だ。


んで、夕方から出掛ける。恒例のお仕事です。直行直帰なので
気が楽だ。数時間のサービスは、一応ヘルパーさんと同じ
時給計算で付けてくれているので、ちょっとしたアルバイト
みたいなもんか。たかがしれてはいるけれどもね。いやいや、
しかし月間通してみると一万数千円の上乗せだから、それなりだ。
タダでは貰えぬ一万数千円也。定額給付金は父にあげちゃったし・・・


貧乏暇無し独身三十路は何処に向かうのか。

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サービスが終わり、直行直帰の利点を生かし(?)今回も駅へと
向かう道すがら、缶チューハイ片手にとぼとぼと歩く。好きな歌を
ぼそぼそと口ずさみながら。


「雨上がりの夜空に」でも、「スローバラード」でも無く、
僕が大好きでたまらない曲だった「甲州街道はもう秋なのさ」を。


癌細胞が腰に転移していると聞いた時、嘆息した。これまでか、と。

♪ぼく まっぴらだ
 もうまっぴらだ
 これからは来ないでくれないか
 ぼくもうまっぴらだよ


 うそばっかり
 うそばっかり
 うそばっかり
 うそばっかり・・・♪


この世は、人生は、うそばっかり。
でも、捨てるなって事なのだろうか。
結局やって来る、避けられぬ日まで。

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明日も出社です。でも、どうにか5日と6日は休めそうです。
取り敢えず、寝ます。悪い予感のかけらもないさ。


明日もいい日にしてみせますよ。ではまたね。