2003年・東海道徒歩旅


2003年11月24日(月)
曇りのち雨。


旧東海道徒歩の旅。
その13日目。


5:30起床。割と暖かい。
嫌な曇り空だ。


菓子パン2ヶで朝食。荷を纏めトイレに移動し、洗顔、歯磨き、用便。
6:55出発。


野宿地より100mも移動すればすぐに国道。東海道はR1をいつもの様に
右に左に細かく折れ、間も無く間宿である有松の町並に入って行く。
東海道整備初期において、ここ有松は追剥さえ出没する様な人気の無い
場所であったらしい。その様な防犯上の理由から間宿として置かれた土地で
あるそうだが、その後竹田庄九朗なる人物が考案した絞り染めの技術を基に、
「有松絞り」として発展させ、一大産地として大いに栄えたそうだ。現在でも
絞り染めの工房が沢山在る。また、立派な造りの建築物も残っており、往時を
偲ばせる。しかし交通量多く、どうにも落ち着かないのが残念なところ。もう
都会は近いのだ。



有松を抜ければ間もなくかつての旧「鳴海宿」。宿場町特有の一寸変わった
屈曲の有る道路以外はこれと言って見所は無いが、どうも周辺は神社仏閣が
多数点在しており、目当てによっては見所多しとなる。


宿場を抜けると東海道は商店街の中を暫く進む。分かり易い道標に
従いつつ歩けば、それまでローカルさがちらちら漂う風情であった
ルートは、いきなり「大都会」名古屋市の街のド真中に出る。
ほんとにいきなりで正直焦った。


大いにたじろぎつつ再びR1沿いに進む。七里の渡し公園に向かうルートは
やや国道を逸れ、熱田神宮南側の伝馬町を行くが、この辺りはかつての
旧「宮宿」の中心部であったらしい。しかし現在ではかなりうらぶれた
感じになっており、唯一「東海道」を示す道標でそれと解るのみである。


七里の(宮の)渡し公園へ。江戸時代の旅人はここから次の旧「桑名宿」まで
七里(約28km)の距離を船で渡ったと云う。TOPの写真はそこで撮ったもの。


江戸から延々歩き続けて来た身には、さぞや快適な船旅であった事だろう。
しかし現代にその様な粋なものは無く、公園の前に流れる堀川の向こうには
新幹線がすっ飛んで行く。なんと慌しい時代である事か! 下記の写真では
解りにくいけど、向こう側では新幹線がすっ飛んでいるのです。



その後、熱田神宮へ。七五三の参拝者で賑わう中、本殿へと向かい、
此処まで無事にやって来られたお礼と、今回の旅の成功を祈願する。
大きな節目を迎えたとは云え、旅はまだまだ続くのである。油断は禁物。



熱田神宮を後にR1へ。さて、此処より先は三重県桑名市まで約30kmを
ひたすらR1に沿って歩かなければならない。


暫く進んだ所にあるミニストップで昼食。カップめんとミニカレー丼
おやつにはロールケーキを購入する。


13時頃より雨が本格的に降り始める。退屈なだけの国道移動。AMラジオを
聞きつつ歩く。NHKで上方演芸特集が始まる。何と5時間連続で放送する
との事。こういうのは音楽番組と違い聴いていて飽きないので好きだなあ。


雨の中、何を想うでも無く、黙々と進む。そして日が暮れる中、木曽川に架かる
長大な橋を渡り、「三河国」「尾張国」、つまり愛知県を後にする。旅は伊勢路へ。

更に長良川に架かる、これまた長大な橋を渡る。靄の中に浮かび上がる様に
河口堰が何とも不気味に佇んでいる。こうして18:30頃、桑名市に入って来る。
暫し歩くと、ビジネスホテルの建物が現れる。シングル4200円との事なので
泊まる事にする。値段の割に設備が整っていて良いし、ローソンがすぐ近くに
あるのも助かる。


夕食は(いつもの様に?を付けるが)豪華にカップめんと牛丼、
発泡酒350mlと焼酎ワンカップ。質より量たる我が人生。見当違いにも
もののあはれ」などと言う表現がそこはかとなく浮んでは消える
今日この頃・・・


一先ずの難関、R1延々移動は思いの他早く通過出来た。京都、
三条大橋まではあと11の宿が待っている。明日の午後より天候も
回復して来るらしいので、元気良く旅を続けたいものだ・・・

____________________


今の僕は全然元気良くありませんのですがーな。体調がどうにも整わない。
我ながら本当に情けない。どうしてこうなの? だるけが抜けないのです。
でも、こうやってお休みを頂いてですな、一日のんびりとさせて
貰えましたのですな。久々に東海道の旅のカテゴリも書けたしな。


始めたばかりの[お勉強・3]はじわじわと進めております。この東海道
旅の様にじわじわと進めております。旅に出たくとも出られない
こんな情けない僕はですな、こうやって日記にてかつての旅を
書き記す事で追体験して無理矢理満足しておるのですな。


だるけがどうにも抜けないのに、書き記す事だけは辞めないのですな。
今夜も早いとこ寝ます。


明日もいい日にしてみせますよ。旅も、仕事も、生きる事も、
辞めない様に・・・