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2003年11月23日（日）晴。
旧東海道徒歩旅。
その12日目。
此処は愛知県岡崎市の
郊外。R1沿いにあった
小さな神社（？）脇。
国道から階段で登った、高台にあったのだった。
6時起床。空襲警報の様なサイレンの爆音に叩き起こされる。
実に迷惑な話だが、この周辺の住民はきっと慣れっこになっているのだろう。
凄まじい話ではある。気温は3℃位でとても冷える。寝相が悪い為ふんずけて
しまいペチャンコになったロールパン4ヶで朝食。洗顔、歯磨き、用便いずれも
無し。実に不潔である。何とかしたいがなかなか出来ない野宿者の性（？）。
7:15出発。
昨日は厳しくつめたい暴風にやられたが、今朝は風はすっかり止み、
暖かい朝日が背後より射す。気温は低いがとても気分が良い。
今日も旅の1日、今日も西を目指す。
かつての「藤川宿」に入って来る。ここの脇本陣跡は資料館として
無人解放されているらしいのだが、惜しいかな時間が早すぎた。
周辺は住民達がダンボールを集めて学校のグラウンドに運んでいる。
本来落ち着いた場所であろうこの街道筋は、朝から妙に賑やかだ。
宿場を出ると、「藤川の松並木」が数百メートルに渡り続いている。
暫くR1を進み、東名高速岡崎ＩＣの高架をくぐり、そこからまた旧道へ。
途中、「大平の一里塚」で休憩。腹が減って仕方が無いので、残りの
パンを食ってしまう。
静かな住宅地を抜けるとやがてかつての「岡崎宿」の中心部へと入って行く。
戦災の後、近代都市として発展した為、どこにでもある様な普通の街並だが、
「二十七曲がり」と呼ばれる屈曲した路地が残っている。それを抜ければ
大通りに出るのだが、日曜日の為か、１週間前の沼津同様閑散としている。
更に進めば岡崎城が近付き、その辺りで漸く人気が増してくる。
R248を横切った所にあるローソンで昼食とする。カップうどんとおにぎり2ヶ、
そしてソーセージ。おやつ用にドラヤキを買っておく。ポットの湯が沸いて
おらず、暫し待たされる。
八丁味噌のふるさと八帖町を抜ける。「八帖町」の町名は、岡崎城から八丁
（約870メートル）離れていた事に由来するそうだ。かつて東海道一の規模を
誇った矢作橋のあった矢作川を渡り、一旦R1に合流、程無く旧道へ。
やや交通量有るも、穏やかなルートだ。途中、元禄9年（1696年）に
立てられたという道標を見つける。
「知立の松並木」に入った辺りでもう15時。おやつタイムとする。思いの他
先へは進めない。
松並木を抜け、R1を一瞬横切る。結婚式場が有り、華やかな音楽と共に
チャペルから新郎新婦がにこやかに出て来る。「何だか輝いてるよなあ、
人生最高の瞬間ってヤツか・・・」等と呟き、ふと、考える。ならば自分は
輝いていないのか？輝いていないのか・・・否！旅を続けるこの僕は！
落ち着く人、なかなか落ち着けない人、落ち着きたいのに落ち着けない人、
はなから落ち着くつもりの無い人（俺だな）・・・人生ってほんとにいろいろ。
かつての旧「池鯉鮒宿（知立宿 「ちりゅう」と読む）」は特に見所も無く、
気付くと何時の間にか通過してしまった。ウーム、こんな調子で良いの
だろうか。ウーム・・・・
再びR1を行く。それまでの山間部から平地に下りて来た様で、周囲は何の
変哲も無い郊外の風景に。暫くしてもう日没。西側、左手は田園風景。
日没直後の空が何とも美しい。僕は旅をしている。そうなのだな。
改めて旅の途上に在る事を実感する。夕景の美しさを、こんなにじんわりと
確認出来るのって、日常ではあんまり無いもの。旅の途上では、感性が
滅法研ぎ澄まされるんだ。ほんとだよ。
刈谷市今川町のローソンでカップめんの夕食。酒とツマミ、朝食用の
食パンとお茶も併せて購入。旧道に折れ、暫し暗い道を進み（と言っても
R1はすぐ隣）更に再びR1に合流して間も無くの所にある「桶狭間古戦場跡公園」
でストップとする。立派なトイレや東屋もあるが、何と言っても国道より
僅かに100メートル程入っただけの思いっきり住宅地の中の公園である。
我ながら何と図々しいのかと呆れてしまう。しかしこれ以上進むと更に
都市部に入ってしまう為、野宿地探しは困難を極めそうだ。気は乗らないが
もう仕方ない。今夜も無事に夜を越せます様に。
さて、明日は遂に名古屋市入り。熱田神宮を参拝したら後はR1を
三重県桑名市までひたすら歩かなくてはならない。21世紀の世に
「七里の渡し」は存在しないのだ。天候ももう崩れて来るらしいし、
どうにも気が重い。
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久々に終日休めましたがな。貧乏ヒマ無しなわたくしですがな。
旅に出たくてウズウズしているにも関わらず、雁字搦めになって
久しいものだからして、過去の思い出の旅を著して追憶に浸って
無理矢理満足しようとしておるのですがーな。
今週金曜日の勉強会用の資料もテキトーに作成出来た事だし、
とっとと寝ちまおう。また明日からもうんざりする程どたばただ。
ではまた。明日もいい日にしてみせますよ。
