老夫婦

プーちゃん

初めて訪問した利用者さん
宅にて。


元気で人懐っこい
プードルが迎えてくれた。


携帯にて一枚をば御免。


ネコ好きなぼくであるが、
ワンちゃんもええもんだ。
お座りもお手も出来ない子ではあったけんども。

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木曜日の半日代休で午後からの出社・・・と云う事になってはいたが、
やはりとっとと朝から出掛ける事に。12月から年末年始に掛けての
シフト調整はまだまだ続く。しかし急がねばならない。
幸か不幸か(?)長丁場のサービスにドタキャンが出たので、
夕方、TOPの写真のワンちゃんが居るお宅に伺うまでは時間が出来た。


捗ったんだかどうなんだか良く解らぬうちに日は暮れ、土曜日だからと
とっとと退社するつもりが、何だかんだで20時過ぎ。参ったねどうも。
下手したら明日も昼位から出掛けにゃあなるめえかいのう・・・?

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電車を降り、駅前のスーパーで特売の湯豆腐用豆腐4ヶ入りパックやら
89円が3割引になっていた納豆やら1袋59円のインスタントラーメンやら
その他細々としたしょうもない買い物を終え、歩き出す。


高層団地の谷間を行く駅からの道は、台風並みの凄まじい暴風が
吹き荒れていた。今日は何だかおかしな天候だったが、この場所は
海からの風が更に増幅され、暴れまくる困った場所だったりもした。


「おい、歩けねーよ!!」と叫んでしまう。大袈裟ではなく、それっ位
酷い向かい風だった。ルート変えなきゃならんかなぁ、と思って前方を
ふと見ると・・・・おばあさんがぶっ倒れていた。え・・・・?


通りすがりのおじさんがそのおばあさんを抱きかかえて声掛けをするが、
反応無し。これはまずいと僕も駆け寄り、おじさんに体位の維持と安静を
お願いする。おばあさんは自転車を押して歩いていたらしいが、強風に
煽られて転倒し、後頭部を強打したらしい。下手に動かしてはならない。
呼吸は保たれている。兎に角、下手に動かしてはならない。先ず救急車だ。


119番し、状況を説明。幸いにもおばあさんは意識を取り戻したが、やや
意識に混濁が見られる旨等伝える。一方、意識を取り戻したおばあさんに
住所、氏名、転倒前後の記憶等の有無を確認する。前記2つまではどうにか
返答したが、3つめは曖昧なままだった。記憶障害か?一時的なものなのか?
脳内に出血がもしかしたら・・・? 程無く救急車がやって来た。後は
詳細を説明してお任せするしかない。


これまた通りすがりの自転車の方が、住所を聞いてご家族を呼びに行って
くれた。何と、その住所は僕が住む団地であった。うちの階下にご夫婦のみで
住まわれているらしい。気になったので、ご主人を迎えに行くと、自転車の
方と一緒に、強風の中杖をついてひょこひょこと歩いていた。ありゃりゃ、
こっちも支えてあげなきゃ大層危ないぞ。腕に手を廻して支えつつ介助しつつ
ゆっくりと現場へ向かう。まるで普段の仕事をしているみたいだな(一応
介護職の端くれだ。全く要領を得ない人が介助するよりは幾許かマシだろう)。


「年寄り二人だけで住んでるもんですから周りに何かと迷惑ばかり掛けて・・・」


何とも云えない気分になってしまった。衰えて行く人生、しかし二人で支え
あって生きている人生。どうにかしてあげたいと思ってみても、僕が出来る
事と云えば、この老人を奥さんの所へと連れて行ってあげる事のみ。
後は奥さんの無事を祈ってあげる事位か。


知りもしなかったほんの身近に、こういう人生。
平和に暮らしていた老夫婦の、そういう人生。
奥さんに悪い影響が出ません様に。また、元の暮らしに戻れます様に。
階下の人だ。時を置き、その後を訪ねてみようかとも思っていたりする。

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明日も昼あたりから出社せにゃあならんかなぁ? 出来れば避けたいが。
今日も大層疲れ申した。よって寝るのでありんす。色々と、疲れる事
ばかりがどんどんと山積しておるのですなぁ。


あのおばあさん、ほんとにその後どうなるのだろうか。


寝ます。明日もいい日にしてみせますよ。ではまた・・・