2003年・旧東海道徒歩旅



2003年11月21日(金)晴
旧東海道徒歩旅
その10日目。


JR浜松駅近くの
「ホテル松本」にて
宿泊し、旧東海道
徒歩旅の中間地点通過記念を祝ったわたくしj-45こと「21世紀東海道旅人」は、
残りの半分の道程を行くべく気持も新たに歩き始めたのんでございますーる。
さて、その続きをば・・・例によって当時の日記から転載&加筆を。
この「21世紀東海道旅人」カテゴリも、ヒマを見つけてジワリと更新して
行きたい所存なりにけーり。

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5時起床。食パンチーズサンドとミカン1ヶで朝食。食後、洗顔、歯磨き、用便。
ゆっくりと支度し、出発は7:30。


天気はすっかり回復しており、青空と太陽が気持ち良い。しかしながら暑い!
11月下旬に入ったのに何これ?間も無くジャケットを仕舞い込む。こう気温が
激しく変化すると身体に悪いので困る。


暫く国道を行くが、(いつものパターンで)何処でどう間違ったのか訳の
分からぬ道に出てしまう。取り敢えず人に聞く。基本だ。どうにか旧東海道
復帰するルートに出るが、こういう無駄な移動はやはり嫌だ。余計な時間と
体力を使ってしまう。ルートであるR257にどうにか合流した所で一服。


10km程単調な道を行くが、次の「舞坂宿」に入る手前には良く手入れされた
松並木がある。歩道脇には30cm角の石柱に東海道五十三次の銅版画が埋め
込まれている。これまで通過して来た宿場、そしてこれから通り過ぎるで
あろう宿場。少し感慨沸く。


松並木を通り過ぎるとかつての宿場に入って行く。ここも鄙びた雰囲気で良い。
宿場の終わりには茗荷屋脇本陣遺構がある。ここは資料館となっており、
有り難い事に無料で見学出来る。



大名の「上段の間」などは立派な座布団に座ってエラソーな顔して
写真に収まる、なんて事も出来てしまう(その写真も撮ったが、あまりの
アホ面加減に我ながら辟易してしまい、此処には敢えて載せない)。
小さな宿場町でも、歴史をとても大事にしている事が分かり、何だか
とっても嬉しくなって来る。これが歴史ある東海道の旅の良さなんだよね。


今切の渡しの乗船場本雁木の立札があり、そこから少し行った北雁木跡には
船着場の名残である石畳が残っている。昔はここから浜名湖を渡ったそうだ。
湖面を渡る風が心地良い。



R1に合流した所で昨日に続きサークルKを発見。ここで昼食とする。ミニカツ丼と
カップめん。リッチだ(31歳にもなってリッチだったんだよ当時の俺にはよう!)。


JRの線路に遮られて良く見えない浜名湖を右手に・・・



R1を更に進むと次の「新居宿」へ。全国でも唯一現存するという
関所建築がある。



昔の旅人はこの関所に難儀させられてたんだね。宿場の中心はその関所を
過ぎてから。東海道はR1を逸れつつも並行し、ポツポツと松並木があるのんびり
した田園風景の中を行く。暫く進むと集落の中に入るが、そこからがかつての
旧「白須賀宿」。1704年(宝永4年)の大地震による津波の為に壊滅状態に
なってしまったらしい。その後高台に移されるのだが、そこへ至るには
「潮見坂」なる急坂を上らなくてはならない。ゼイゼイ言いつつ上るが、
振り返るとその名の通り海が、遠州灘が広がっている。



坂の上には無料休憩所があり、様々な資料が展示されている。



管理人のおじさんは僕が歩いて旅していると聞くと大層感心してくれた。
この白須賀の集落では、子供達から「こんにちわぁ!」と挨拶され、
休憩所では暖かく迎えられ、展望台では優しそうなおじさんに声を
掛けられ・・・と、何とも良い気分にさせて貰えた。旅人に優しい人々は
とても良い人々に違いない。単純にそう思えてしまう。ここは駿河路最後の
宿場。宿場を過ぎ、R1に合流する手前の境川なる小さな小さな川を渡ると
遂に愛知県(TOPの写真がそれ)。かつての「三河国」に入る。サヨナラ
駿河国」!これからも東海道旅人達を暖かく迎えてあげてくださいな!!


日も暮れたR1を淡々と進む。昔の旅人は日没前に宿場に到着する様に
していたという。この時期、17時を過ぎると完全に暗くなる。現代人に
とって17時などまだ夕方だが、旧東海道を旅する僕にはもう落ち着き場所を
見つけたい時間だ。こういう所で昔の旅人の気分に近付いてしまうのも、
また由、かな?


新幹線の高架をくぐると集落が。三河路第1番の宿、旧「二川宿」だ。
現在の愛知県豊橋市の外れ辺りだったかな? なかなか落ち着いた
雰囲気の町なのだが、旧街道沿いは狭い通りで、しかし何故かかなりの
交通量。尚且つ歩道も無い為、ストレスがやんやと溜まる。暫く進むと
道は2車線になり、やがてJR二川駅が現れる。意外だったが、駅は大変
綺麗な造りでその周辺もそこそこに発展している。会社員風の人々や
制服姿の高校生達が目立つ。この辺りだと浜松や豊橋に出向くのか。


今夜も足をガクガクさせつつ、やって来たのは二川の町外れにある
「岩屋緑地公園」。そこは小さな山の頂上だったりする。車は入って
来られないようになっているし、市街地からも少し離れているので
多分誰も来ない(だろう、だといいな〜)。立派なトイレもあって助かる。
展望台からは町の夜景が見下ろせる。知らない町の、山の上、今夜も
ひとり、旅の空。僕は、旅の空の下に生きている。


夕食は食パンチーズサンド1枚のみとポテチ。発泡酒サントリーレッドの
小瓶が付く。こんなもんばかりで旅のエネルギー補給をしておりました。


毎日があっという間に過ぎて行く。そう、この旅もまた遠い
思い出となる為に。あと何日?明日は何処まで?大切な大切な
旅の日々が今日もまた過ぎて行く・・・

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一日中テレビ観てました。新しいPCで。いやあ、地デジってすんごいねえ。
絵が奇麗だわ。うむ、今更何を云ってんのかいなと皆様には笑われ
そうだけんども。この日記を書いている今は、書きながら別ウインドウで
N響アワー観てます。スピーカーも少しだけ良いものに替えたので、音も
良い! こりゃまあすんごい迫力だわさ。あ〜嬉しいねえ。


まあ、嬉しいのはいいんだけどさ、明日からのまた迫り来る慌ただしき
日々を想うと、ちとばかり気が重くなっちゃんだったりしちゃっちゃん。


でも、頑張って乗り切ろうぜ。重くなってばかりいてもしゃあねえや。
なあ、旧東海道を元気いっぱいに歩いてた5年前の俺? なあ?
あの当時は、人生をやり直そうと再スタートを切った頃だったっけ。


京都に着くまで、このカテゴリは不定期で更新致します。次に書けるのは
何時になるやら・・・


明日もいい日にしてみせますよ。ではまたね。