2003年・旧東海道徒歩旅



2003年11月14日(金)晴。
旧東海道徒歩旅、3日目。


写真は神奈川県茅ケ崎市
R1、千の川と云う川を跨ぐ
橋の上から。富士山が
見える。解りにくいかな?
写真にはちょいと手を加えたのだけれども、あんまり修正効かなかったか。


画面向かって右が西に向かっているので、僕は富士山を左側に
見ている事になるのだよね。この橋の袂には「南湖左富士の碑」が
あった。


旧東海道の道程で、左側に富士山を見られるのは、何とこの場所と
第14番目の宿「吉原宿」に入る手前の、とある場所のみである。
そういえば道中富士山は、基本的に右側にしか見えなかったよな。
この日は靄がかかってはいたものの、どうにかこうにか見えました。
季節は晩秋、既に富士は冠雪しておりますね。

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さて話は前後するが、この日の朝、僕は茅ケ崎中央公園にて野宿していた。
昨夜は近くにあるジャスコのフードコーナーでラーメン定食の夕食を
済ませ、24時間営業の食料品コーナーで1リットルの紙パックのお茶と
ニッカウヰスキーの小瓶、朝食用菓子パン2ヶを購入してから
人目につきにくそうな場所を探してシュラフを広げ、23時頃就寝。


一眠りは出来たものの、朝3時半頃には目が醒めてしまう。
気温5℃。寒い・・・シュラフに潜ったまま、後は少しウトウト
したのみ。6時20分頃起床。


ジャスコに戻り、洗顔、歯磨き、用便。何らホームレスと変わり無し。
ええ歳こいて、よーこんなキツイ事してましたなぁ・・・


茅ケ崎市内を進むR1を西へ。旧東海道を示す松並木が道沿いに
残っている。国道は相変わらず風情もへたくれも無いのであるが、
この松並木が続く辺りは、ちょっといい感じだったかな?


相模川を渡り、JR平塚駅前を過ぎた辺りからが、かつての「平塚宿」。
旅籠75軒、人口2000人と、旧東海道でも有数の規模を誇っていたらしい。
尚、この「平塚宿」は江戸を出てから15里30町(60数km位かな?)。
女性や老人の脚では、此処が第2夜の宿となっていたらしい。
かえすがえすも、21世紀の東海道旅人たる僕は情け無いねぇ・・・


町の中心部を離れると、かなり落ち着いた雰囲気に。人もあまり居ない。
しかしその辺りにかつての本陣跡があった。


ある民家の前で、出て来たおばあさんに「いってらっしゃいませ」と
唐突に云われた。嗚呼、このおばあさんはこの場所で、現代の
東海道の旅人達を色々と見て来たのかもしれないな。もの凄く
元気付けられて、嬉しくなった。「はいっ!!」行くぞ、京都まで、
絶対に!!!

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市街地を行く「平塚宿」からは一旦離れていたR1に合流。少し進むと、
右手にこんもりと丸い、安藤広重の絵にも描かれたと云う高麗山が
見えて来る。間も無く少しだけ国道を離れ、「化粧坂」への登りに
掛かる。坂の途中で三脚立てて、自分撮りです。アホですスンマセン。



そこから程なく次の「大磯宿」に入って行く。大磯ロングビーチ
有名な所、という認識しか無い土地だったりするのであるなぁ。
自宅のある鎌倉市から今朝発ち、R1を徒歩で行ける所まで行ってみる、
と抜かす元気一杯な若者と唐突に出逢う。彼もまた徒歩旅人だ。
こんな無鉄砲な若者がいればこの国もまだまだ捨てたもんじゃ無い、
かな? どうか良い旅を。若くは無いが、僕も無鉄砲に旅を続けよう。
京都まで、三条大橋まで。

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1時間ごとの休憩を摂りつつ、夕暮れには今日の目的地であった
「小田原宿」へと至る。街道沿いには当地名物である所の蒲鉾屋が
目立つ。いずれも高級そうな店構え。例によって僕には縁が無いが、
風情はなかなかのもの。


JR小田原駅近くの松屋にてカレーライスの夕食。その近くの
ファーストキッチンにて、コーヒー1杯で粘って日記を書いている。
地下街のトイレで気分転換に洗顔を。ホームレスと何ら変わらんな。


駅から1km程で海岸だ。移動する。西湘バイパスの高架下にて
シュラフを広げた。遥か向こうの岸に、JR東海道線を行く
列車の灯りが小さく見えた。オリオン座が綺麗な、優しい
波音のする夜だった。


さて、明日のルートはいよいよ「天下の嶮」箱根越えであるぞよ。
今旅最大の難所・難関だ。しかも予報は雨と来ている。脚の痛みも
あるし、どうするのだ・・・? 行けるのか、京都まで・・・・

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よし書けた。無理矢理書けた。やはり資料(?)があると違うねぇ。
行けました京都まで。でも、どのような出来事があったか、機会が
あればまた書きまする。


眠い。今日も大変だったのだわ。対応困難な事例にぶつかるし。
でも、遣り甲斐あります。望む所さ。乗り越えろ、困難を。


寝ます。今夜はうたた寝厳禁だ。明日もまたどたばたしそうだから
早い目に寝ます。明日もいい日にしてみせますよ。ではまた。