私はそこにいない

きょうの御堂筋

きょうの御堂筋。
心斎橋付近。
大丸心斎橋店
見えるね。


歩行者天国かいな。
凄い人出だね。


御堂筋の真ん中を
歩くなんて、生まれて
初めてですぜ。


御堂筋オープンフェスタ2008」だとの事。

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映画「アイム・ノット・ゼア」を観る為に、日頃の日曜限定引き篭もり
状態を打破し(大袈裟や)、久々に繁華街へと気合を入れて出掛けたのである。


映画館は心斎橋はアメリカ村にあるレジャービル(?)ビッグステップ4F、
シネマート心斎橋」。ファッション、グルメ、映画にライヴハウス
スポーツクラブ・・・etc なかなかに賑わっている。つーか、休日の
アメリカ村の賑わいって凄いねえ。


シネマート到着は14時前。上映開始は14時40分だから、ちょいと
早過ぎた。アメリカ村でも歩いてみるか。


考えてみりゃあ、アメリカ村なんて何年振りに来たのかいのう。
三角公園じゃあ、なわとびダンス(正式名称知らん)のコンテストか
何かやってるなあ。大体僕の中じゃあ、三角公園っつったら釜ヶ崎
ソレだ。アメリカ村のソレは滅多に来ないが、釜ヶ崎のソレは何時も
仕事の移動時に、そばを通ってるから。


それにしても若者ばっかりだ。親子連れが居ても、20代が中心だ(と思う)。
三十路も半ば過ぎのさえない男が独りで歩くのは、やや憚られる・・・
いやいや、割に面白かったのです。たまにゃあいいかも。気分が変わる。
何時も何時も西成の野暮ったい風景しか見ていないのだ。たまにゃあ、ね。


御堂筋に向かうと、妙に混雑して来た。何でだ?


本当に偶然なのだけれども、それが上記のオープンフェスタ。
たまたま僕は、それに鉢合わせてしまったようだ。遠くの方の
舞台で、橋下徹大阪府知事が挨拶をしていた。遠くて、声しか
聞こえなかったけんども。


パレードが行われ、道路上ではダンスやコンサート等、イベントが
盛り沢山、であったらしい。見てないけど。これ、毎年あったらしい。
実は今まで全く知らなかった。でも賑やかだし、周辺のお店にも客が
来るだろうし、そこそこな経済効果は有るのやも知れぬ。どうなんじゃろ?

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時間だ。シネマートに戻る。同じフロアにはライヴハウスがあるが、
露出きわどいコスプレした女の子やら、オタクっぽい(偏見か)兄ちゃん
やらが、大挙しての開演待ち。誰のライヴなんだ?最後まで不明だった。
アニメ関連だったのかな?


対してシネマート。ガラガラやがな・・・・やはりディラン関連の
映画なんて観に来る人居ないのかしら。103席あるけど、25人位しか
居なかったぞ、観客。でもまあ、映画の内容からして、ディランファン
以外には到底意味不明だったかも。否、この映画は意味なんか求めちゃ
いけない。ディランの詩と同じ。突きつけられたイメージを、そのまま
自分の感性で捉える事。それが出来ないのなら、観た事を忘れた方が良い。


6人の俳優がボブ・ディランを演じている。いや、正確にはディランに
どこか似ている架空の人物だ。この映画にはディラン自身はラストに
ほんのちょこっとしか出て来ない。でも、伝記映画だそうだ。
全く立場の異なる架空の6人が、しかし何時しかボブ・ディラン
半生に集約されて行く。その過程は思いの他衝撃的だ。


勿論、音楽そのものはディランのナンバーがずらりと並んでおり、
ファンならば「あ、この曲此処で使うか!」とニヤリとなる。各登場人物の
ファッションや発言もまた然り。いずれも、実に効果的に使われている。


ファンならば解る。しかし、それ以外の方が観ても、「???」の
羅列かな。ウーム・・・売れ線狙いの対極だわ。何でまたこんなん
創ったんかしらねえ。否、愚問だね。無条件で好きになると、こうだ。


個人的にはケイト・ブランシェット(女性だよ)演ずる「ジュード」なる
ロックスター('65頃のディランを模している。これがまた凄まじく
似ている。煙草を吸う仕草はじめ、ちょっとした癖や表情に至るまで、
当時のディランの中性的なルックスを完璧に再現してて驚くよ、これ)が
アレン・ギンズバーグと邂逅するシーンなんかがググっと来ちまいました。
・・・って、解らないでしょ。でも好きな方ならきっと解る筈、かも。


エンディングで流れたこの映画のタイトル曲「I'M NoT THERE」は
僕が聴いた事の無いものだった。それもその筈で、未発表曲。
アルバム「地下室」のアウトテイクだとの事。そのアルバムは
持っているけど、アウトテイクじゃな。海賊版でしか聴けなかったそうな。


ちなみにこの映画で使用されたのは、sonic youthのカヴァー
ヴァージョンだそうだ。つぶやくように始まる声が、騒音のような
エレキギターの音の中で、やがて確信を持って高らかな歌唱となる
凄い曲だった(これも原曲はもう少し地味だ。でもそっちもいいぞ
ようつべ動画で観ましたのでした・・・)。あー、も一回聴きてー。
サントラ買っちゃおうかしら。いや買う。でももう今月は金欠で・・・
家計費に結構渡したし・・・


おいっ!!!! そんなんでどうするよ。腹を据えたんだろ!!!

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パンフレットを購入してシネマートを出る。帰宅後、読んでみると
ディランの訳詞でお馴染みの菅野ヘッケル氏の文がある。嬉しいね。
浦沢直樹氏と和久井光司氏の対談もある。


漫画家の浦沢直樹氏は、各時代のディランのイラストを書いて載せて
くれている。これがまた実に良い出来なので驚く。この方の漫画、
一切読んだ事無いけど、遠藤賢司の大ファンだというので好きだったり。
ありゃ、どんどん脈略が無くなって来ましたぞ。いや、もう眠く
なって来たのに、どんどん書いてしまったものだから。


浦沢氏曰く、ディランの人生は「メンドクサイ人生」
みんなメンドクサイのは嫌だから自分をひとつのパターンに
はめて、そのレールに乗っかって生きて行こうとするのだ、と。
でも、ディランは平気でそれをやる。確かに、これ程留まっていない
変化ばかりし続ける人って、あんまり居ない。相当しんどかったと思う。
僕の人生も変化がちょいとばかりではあるが、多かった。だから少々
しんどかった。これからもどんどん変化して行くと思う。でも最近は
しんどいのを避けようと、すっかり保守的な考えを持ちつつあったかも。


でも今日、映画を観て想った。変わるのならば、成り行きに任せよと。
これまでの人生何時だって「私はそこにいなかった」。居なかったのだ。
だからこそ、何処にでも転がって行けた。どんどん変われば良いのだ。
そんなに固着しなくとも良い。


そこに居ない僕は、何処に在る? はて。

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17時半、楽器屋さんに寄る事無く、とっとと地下鉄に乗って帰宅の途。
ギターの弦購入はまたの機会と相成りで。


明日からも西成の日々。固着しようと足掻くのか? 今の仕事に。
どうするの?


久々に無駄な長文お許しをば。僕は何が書きたいのやら。


寝ますね。もう駄目です。明日もいい日にしてみせますよ。