父の癖が僕の癖と

曇り空・浪速区にて

少し雨に降られたが、
どうにか遣り過ごせた。
梅雨真っ盛りなのだね。


浪速区の特殊地域に
通い出して、もう半年。
利用者さんともすっかり
打ち解け・・・・


いや、まだまだ気を使う。
改善したい点は山ほど。


そういえばサイボシをまだ買っていない。食べたいなとずっと
思っていたのだが。被差別部落グルメ。馬肉の燻製。


関係無いが、今日のお昼はゴージャスに牛肉だ。
ビーフシチューだ。どうだ豪華だろうあへはへは。
280円。安っ! どんなシチューだよ。いや、結構ちゃんと
したもので、大層美味かった。某所で特価にて。流石は西成。

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ああ、思い出した。昨晩の日記で、僕は近年父のかつての癖を
真似するようになったのだと書いていたのだった。


「ダイジョウブ、ダイジョウブ・・・」


NHKの朝ドラでかかってる小田和正の曲のタイトルではないぞ。
今度の朝ドラ、そういやほとんど観てないが。


父のその癖に気付いたのは、我が家がもの凄く大変な状況に
陥っていた頃だった。何時頃、どう大変だったのかは書きたく
ないので書かないが、兎にも角にも大変だったのだ。僕はその頃、
精神的に少し病んでいたのだが、あまりにも大変な状況になって
しまい、それがきっかけで逆に元気になってしまった(甘えが
利かなかったのが逆に幸いしたのか? ショック療法かいな?)。


大変な状況にも関わらず、父は常に冷静で決して取り乱したりは
しなかった。凄い精神力だった。反目していた時期もあったが、
強い父を見て、僕は初めてまともに父を尊敬した。


父は、ウジウジしていた情け無い僕の前で、事ある毎にこうして
いたのだった。ゲンコツを胸に当て、トントンと軽く叩く。
「ダイジョウブ、ダイジョウブ・・・」と呟きながら。最初僕は白けた。
馬鹿じゃないかと思ったりもした。僕はその頃抗不安剤などを服用していた。
薬を幾ら飲んでも気持ちは上向かない。効きやしない。それなのに父ときたら
まじないの如く「ダイジョウブ、ダイジョウブ・・・」
そんなまじないが何の足しになるというのか。お目出度いもんだ。


でも、トントンと胸を叩きながら、父は大変さを見事乗り切った。
僕も何時しか触発され、昔のように元気になれた。家族の結束は
もの凄く強まり、それまで無かった事なのであるが、本当に
仲良くなった。いや、小さな喧嘩はやっぱり今でもあるけどね。

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最近の父はすっかり穏やかになり、心配事も無いらしく、胸を
トントンと叩く事も無くなった。身体を鍛えているので、60代半ばにも
関わらず、アスリートのような凄い身体になっている。健康そのものだ。
駄目息子がどうにかなるのを見届けるまでは、どうにかしたいとの事。


その駄目息子は近年父のかつての癖を意識的に真似ている。
西成で気を張って仕事をする中で、めげたり凹んだり。
失恋したり(え?)初めから何事も無かったかのように
画策してみたり(今回かよ)した時などなどの折に触れ、
実は真似ている。


嘘っぽく思われようが、やってみると本当に楽になれる。
日記では毎度毎度後ろ向きな事を書いて来たが、実生活では
突き進んで来られたのも、このまじないのお陰か。な?

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父は頑固者だ。友人がいない。孤独になっても何とも思わない。堅物だ。
その癖・・・結構女性が好きだ。若い頃、芸者さんとどうにかなったとか
いう話を聞いたような気がする。


友人がいない。孤独になっても何とも思わない・・・僕はだんだん父に
似て来たようだ。ただ、僕は(おばちゃん以外には基本的に)もてない。
それに60代まで健康に生きる自信も無い。この差は大きいかもしれない。


ああ書けた。お勉強もそこそこに無駄に書けた。
どうして唐突にこんな話書こうとおもったのかしら?
まあなんでもいいか。書けりゃいいのだ。


明日もいい日にしてみせますよ。ダイジョウブ、ダイジョウブ・・・
胸をゲンコツで叩いてみた。居場所を必死で確認しながら。
おやすみなさいませ。