月明かり3型

1997年・林道日本一周

1997年6月17日火曜日。
林道日本一周の旅。


ここは渡良瀬遊水地
栃木県だったかな?
群馬県だったかも。
県境が入り乱れていて
ややこしかった記憶がある。


渡良瀬川のスタート地点になるのだったかな。
森高千里の歌のタイトルに「渡良瀬橋」なんてのがあった気がするが、
どんな歌だったかはよく憶えていない。


それは兎も角この写真は何だ。妙にとっ散らかっておりますな。
どういう意図で撮影したのかはもう憶えてません。ただ、何となく
なのではなかったかと思われますな。


テントはモンベルの「ムーンライト3型」。設営が簡単で、風には少し
弱かったけれど雨には滅法強く、通気性も抜群な大のお気に入りでした。
使い過ぎて最後は壊れてしまった。でも充分モトは取れた筈。
2〜3人用のテントなのだとカタログでは謳っていたけれども、
日本一周の大荷物をテント内に侍らせてしまうと、人一人で目一杯。


ただのナイロンの布切れなのに、これに覆われて過ごすと、不思議と
安心して眠りに就けた。テント無し、シュラフのみではおよそ得られない
安堵感だった。これは不思議な感覚だなあ。小型テントで野宿した事ない
方には到底理解して貰えないと思われますが。


雨で停滞を余儀無くされた旅の一日。テント内で本を読み、AMラジオを聴き
(AMなのだ。FMで流行の音楽など聴いてはいけないのだ。沖縄ではFEN
聴きまくった僕だけど)、テントの隙間からお酒をチビチビやりつつ明日は
何処へ行こうかと空を見る。地図も見る。次は何処へ進むのかと、想いが巡る。


テントの中でロウソクの灯りを頼りに日記を書くのが、なによりもの
愉しみだった。旅する、生きている僕を、そのまま記録するのだ。
僕は生きている。その実感をつたないながらも、くまなく記録するのだ。
愉しくない筈が無い。


雨の中だったり。寒さに震えた中だったり。
天の川を見上げた夜だったり。それを何度も何度も。

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10年経ったのだねえ、あれから。状況は随分変わったけれども、
僕は今も毎日を記録しておりますよ。なんだかんだ言っても、
そういうの好きなのだね、きっと。


今も僕はまだ旅をしておる真っ最中なのかもしれず。
疲れるが、いいじゃないかそれで。


ちょいと気分転換です。
明日もいい日にしてみせますよ。では。


僕は赦して貰えた、かも。