懐かしきホワイトボール

銀杏

いっとき訪れた
寒さは、しかし
影を潜めたのか。


今日も比較的
暖かかった。
銀杏の色付きも
今ひとつな気が。

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西成ではなく、先日地元の酒屋の自販機前で帰宅時に見た光景。
スーツ姿のおじさんが、自販機で買ったワンカップ片手に
オツマミチクワを食っていた。このおじさん度々見掛ける。
チラと見遣るのであるが、何時も「疲れたなぁ」なんて
顔しつつも、しかし美味そうな感じで呑んでいるのだ。
家では奥さんに呑むのを制限されているのであろうか?
もしかしたら、おじさんのささやかな、しかし大切な愉しみ
なのかもしれない。


いや、何となく気になった光景だったし、例によって
書けないので、つい。これから寒くなりますよ、温く燗に
したいもんですねえ・・・ああ、僕も美味い日本酒呑みたくなった。


でも、日本酒って案外呑まないな。そういや、ウイスキー
最近呑んでないな。口にするのは頑なに「甲乙混合焼酎」のみだ。
オッサン臭いなあ、ワインみたいなお洒落さんな飲み物なんて、
そうそうお口にゃしませんぜ。

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1999年の秋。北海道は上富良野キャンプ場にて。


並んだペットボトルは、4リッター入りの焼酎だったりする。
しかも、酒税法の間隙をズズズと縫うような変則的攻撃法とも云える、
味醂」を僅かに1%配合させる、という荒業(?)で、通常の
焼酎よりも安価で市場に送り出せるように配慮された一般大衆
以下向けの、どうしようもないような安酒である。
その商品名は忘れもしない「ホワイトボール」!!貧乏な呑ん兵衛
ご用達の、実にナイスな存在であった。


約一ヶ月間、滞在したこのキャンプ場で、これだけの酒がカラになった。
ここに写るは、当時の旅仲間であり、今だにやりとりのある通称(?)
タクローさん(左)と、そのタクローさんがミクシィに招待してくれた事で、
数年ぶりに近況を掴めた、若き才人T君(右)。しかしタクローさんは
呑めないので、ほとんど僕とT君との二人でこの超安酒をどんどんと
カラにした。実は、写っている以外にも、もう数本呑み干している。
今となっては、もうこんなに呑めないであろう。つーか、呑むべきでは無い。


焚き火を囲みつつの酒宴が進み、僕は酩酊し、やがて記憶は果てた。
翌朝彼等に、何だかんだと怒ってただの叫んでただのと言われても、
「ううん?憶えてないなあ、ううん・・・」な僕であったなあ。
当時どう怒っていたのか、今だに思い出せない。でも、それでいい。
思い出したらきっと恥ずかしくっていやになっちゃう。


でも、あの日々って、夢のような日々だったよね。


あれから僕の状況は随分変わったけれども、僕自身の底の浅さは
相変わらずでしてねえ・・・・変わり映えは、ないよ。
アイラブ安酒。相変わらずで。しかし、それで良いのですぜ。

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寝るか。明日は勤労感謝の日か。休みなのか。
勤労者への感謝なんぞどうでもいいや、ただ、
自分自身が頑張れていられるこの環境に、感謝を。


明日もいい日にしてみせますよ。感謝を。おやすみなさい。