陸(おか)をひいては眠れない。

空、見たか。

今日の昼過ぎ、釜ヶ埼の路上で、オッサン達が
錠剤のシートをやりとりしているのを見た。
少し離れてちょっと会話を聞いていると、
どうやらそれらは睡眠薬らしい。路上生活者は、
なかなか熟睡出来ないそうだ。ハルシオン
ユーロジンマイスリーなどだけではなく、闇では、
どこから手に入るのか、もっときつい(らしい)眠剤
手に入れられるらしい。これは僕が以前担当していた
薬物依存気味の利用者さんがそれらにハマッて少し問題に
なった事で初めて知った。その詳細までは結局解らず仕舞い
だったけど。ああおそろしや。

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路上生活で熟睡出来ないという気持ち、ほんの少しだけだけど解る。
実は3年前、旧東海道を徒歩にて旅した事があった。テントも張らず、
寝袋のみで海岸やら公園やらで野宿を繰り返した。およそ熟睡とは
無縁であった。旅は辛かった。神経が、常にピリピリしていた。
でも、それは素晴らしい旅であり、素晴らしい経験であった。


当時、事情から無職になり、失業手当を受け取っていた。
落ち込んではいたが、考え方を変え、この際この期間を
利用して、以前からやってみたかった事を実現させよう、と。
夜行バスを利用して東京駅まで。そこから歩いて起点の
日本橋へ。50ℓの登山用ザックを担いで、いざ京都まで・・・


17日間かけて完歩。うち宿利用は4回。あとは野宿。
野宿はそれまでのバイク旅で散々慣れていたつもり
だったけれど、それはいずれもテントを張って、その中で
眠っていたと言うだけの事。テントがあると無いとでは、
ハッキリ言って、全然違う。解りにくいかもしれないけれど、
全然違うのだ。


あらあん。話、おもいっきりズレたね。ごめん。
でも、いい思い出です。今となっては。次は
中山道を歩きます(おおお!嘘だよ!!やめろよやめろ!!)。

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♪このごろは 眠れない 陸(おか)をひいては眠れない
 夜空の下では 眠れない ゆり起こされては眠れない
 歩き疲れては 草にうもれて寝たのです 
 歩き疲れ 寝たのですが 眠れないのです


 そんな僕の生活の柄が 夏向きなのでしょうか
 寝たかと思うと 寝たかと思うと またも冷気にからかわれて

 
 秋は 秋からは 浮浪者のままでは 眠れない・・・♪


 「生活の柄」 高田渡  作詩:山之口漠  作曲:高田渡

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勝ったのは早稲田実業だったか。
帰宅してから知った。いい試合だったらしいね。
みんな、頑張った。そして終わるんだねえ、夏が、今年も。


残暑お見舞い申し上げます。


明日もいい日にしてみせますよ。