この先何処まで行くのやら

大晦日の商店街は混雑を極め

利用者さんの所に2000円のおせちを届けて
「良いお年を」とそれらしく述べて、
遂に今年の仕事納めとなった。




泉麻人の僕のTV日記 (新潮文庫)

泉麻人の僕のTV日記 (新潮文庫)



古い文庫だから本の写真は出ないか・・・


「僕は異常な"大晦日マニア"である。
 12月31日、つまり大晦日という日が
 1年中で一番好き、というやつ。


 今日で今年が終わってしまうという、
 あの切羽詰った感じがたまらない。
 そして朝っぱらから、ゆく年を惜しむ
 回顧番組の数々を見続けて、新しい年を迎える。


 (相当中略)


 そして6時40分くらいから大晦日
 ソバ屋、美容院のにぎわいを伝える
 ニュースなどを観て、より一層
 切羽詰まり気分に拍車をかけ、7時
 からのレコード大賞、9時からの
 紅白へとなだれこむのだ。」




あなたは子供の頃の僕ですかい??


因みに、この日記でテレビ番組を「見る」
ではなく、「観る」という表現を僕がよく
使っているのは、この泉麻人氏の、この
書籍での文章をかつて読んで、ああ、確かに
そっちの「観る」だよな・・・と妙に納得した
事に始まります。


近年は、大晦日になるとこの文章を思い出します。


あああ、今年も「観る」もんねえな・・・

「今では女房子供持ち
 思へば遠くへ来たもんだ
 此の先まだまだ何時までか
 生きてゆくのであらうけど


 生きてゆくのであらうけど
 遠く経て来た日や夜の
 あんまりこんなにこひしゆては
 なんだか自信がもてないよ」

  中原中也「頑是ない歌」より一部抜粋


今日はめんどくさくて抜粋ばっかだな。
まあ、女房も子供もいないけど、
今の僕はこんな気持ちですかねえ。


はあ、今年が終わる。
思えば(色んな意味で)遠くへ来たもんだ。
僕は此の先何処まで行くのやら。
来年はもっともっと良い年にしてみせますよ。

では良いお年を。さよなら2005年。