依存する時代 （後編）
まず。
アルコール依存症とは、「精神疾患」である、
という認識を持たなくてはならないようだ。
彼等の中には「俺達はブンちゃんとは違う」なる
意見がある。
「ブンちゃん」とは、精神分裂病患者の事。
現在では統合失調症と呼ばれている精神疾患である
（あいりん地区限定用語っぽいな）。
医者から、「あんたは酒を飲みさえしなければ
普通の人なんだから・・・」と言われるケースは
案外多いようだ。それが患者に見当違いな安心を
与える場合が多々ある。
作業所の所長さん曰く「これは立派な精神障害なんです、
単純に抗酒剤を投与して、スリップ後による苦しみを
与えれば懲りて治るなんて簡単なもんじゃない」
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どのようなタイプの人がアルコール依存症に
なりやすいのであろうか？
例えば。
・おとなしい人。
・あまり自己主張をしない人
・不満を貯め込んでしまうタイプの人
・要するに外面的に「いい人」
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3〜4年ほど前、僕は抑うつ状態で苦しんだ事があった。
僕はさほどおとなしくは無いし、「いい人」でも
ないと思うのだが、不満を貯め込んでしまうというのは
結構該当していた。
不眠も酷く、睡眠薬のお世話にもなったがあまり効かず、
お酒を飲みすぎてしまった事が多々あった。
僕も危なかったのかもしれない。いや、
きっと危なかった。その頃に比較すれば
酒量は相当減ったし、こころも穏やかなのだけど、
なんだか他人事とは思えなくなってきた・・・
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・・・治療はどのように進めるのであろうか？
■喪失のプロセス
・「機会飲酒」
飲み会・コンパなどにおける大量飲酒
一気飲み 嫌な事などを忘れさせてくれる
↓
・「習慣飲酒」（こだわり）
家族に迷惑をかける 友人の偏り（飲酒しない
人とは付き合わない） 価値観の崩壊
↓
・「精神依存」（とらわれ）
家族の信用を失くす 趣味が無くなる
職場に居られなくなり、転々と・・・
↓
・「身体依存」（とりつかれ）
禁断症状出現（振戦・せん妄・痙攣 etc.）
肝硬変、糖尿病の悪化、アルコール性痴呆など
↓ → そのままいけば「死」
底の状態を迎える
（しかし何処を底辺と見るか、人それぞれ違う為、難しいところか）
↓
■回復のプロセス
・心身的回復
施設などに於いての治療 （点滴や食事による）栄養の回復
正常とされる状態に向けての生活づくり
↓
・精神的回復
散歩・自助グループへの参加
作業所通い・趣味作り（しかしこれが結構難しいようだ）
↓
・成長
断酒会などで他人に自分の体験談を語る
自分の思いを出来るだけ言葉にする事が大切
（今まで出せなかったからモヤモヤが貯まっていたのだ・・・）
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(´-`).。ｏＯ（しかしそんなにうまくいくものなのであろうか）
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勉強会の最後に、僕はこんな風に思った。
現代に生きる我々は、何がしかに依存している。
わかるよね、アルコールだけじゃなくて、何にでも。
それはお金だったり、地位だったり、組織だったり、
オトコだったりオンナだったり、はたまたペットや
コレクション・・・
あ、買い物やギャンブルの依存症なんてのもあるよね。
何がしかに身を委ねていないと、怖いんだ。
でも、自身を支える為の柱であったそれは、何時しか
自身を朽ち滅ぼす、背負わされるべき重石へと。
僕は何に依存しているのであろうか。
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ところで、断酒会に参加する事で見事断酒に成功した
ある人は、その後断酒会での地位を確立した事が
きっかけで、会の活動に異常にのめり込み、断酒した事で
ようやく取り戻そうとしていた家族との絆を、再び
失ってしまったそうだ。
また、依存か。
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なんだか、色んな事が解らなくなってきた。
いや、よくよく考えればはじめから何にも
解っていなかったのかもしれないのだけれど。
でも、こう書くしかないのだかんわ（何故名古屋？）。
明日もいい日にしてみせますよ。
