高田渡さん

アルバム「ごあいさつ」

「ごあいさつ」
どうもどうもいやどうも
いつぞやいろいろこのたびはまた
まあまあひとつまあひとつ
そんなわけでなにぶんよろしく
なにのほうはいずれなにして
そのせつゆっくりいやどうも


谷川俊太郎 作詩
高田渡 作曲


最初これを聴いた時は唖然とした。こんなんありかよと。
ポンッと始まり、ポンッと終わるんだもの。


ひと月前に56歳の若さで亡くなられた高田渡さんが、
昨日発売の週刊文春の表紙になっていたのを見つけ、
思わず買ってしまった。URC時代のレコジャケと、著書である
バーボン・ストリート・ブルース、そして近年のアルバムである
「日本に来た外国詩」のジャケがそれぞれイラスト化されて
載っている。それらイラストは和田誠氏の筆によるものだった。


僕と同世代、或いは更に若い世代の人々にもファンが多かった様だ。


いないよな、他にあんな歌手。
90年代初頭のアルバムに収められていたという「夕暮れ」という曲、
昨年だったかNHKの特集で見たときに歌ってたな。ほんといい曲だ。


夕暮れの街で ボクは見る
自分の場所から はみ出してしまった多くの人々を

夕暮れのビアホールで 一人一杯の
ジョッキを前に 斜めに座る

その目がこの世の誰とも 交わらない所を選ぶ
そうやってたかだか 30分か1時間

雪の降りしきる夕暮れ 一人パチンコ屋で
流行り唄の中で 遠い昔の中と

その目は厚板ガラスの向こうの 銀の月を追いかける
そうやってたかだか 30分か1時間

夕暮れの街で ボクは見る
自分の場所から はみ出してしまった多くの人々を


作詩は、だれだったかな・・・

ここで試聴できるみたい(PCのみですが・・・)。