釜ヶ崎の夏


ドヤ街釜ヶ崎
三角公園


このお盆休みの間に
お祭が開催される
ようだ。今年もそんな
時期になったのだね。


こんな夏の光景を見るのももう7回目。ケアマネになってから事業所を移籍し、
以前よりも大分縁遠くなった釜ヶ崎だけれども、ここにも僕が担当している
利用者さんは数人いる。定期的に訪問しているので、やはり足を運んでいる。
このドヤ街のかなり深い所(色んな意味で)に関わっていた頃は既に遠く
なり始めてはいるが、やはりこの街を訪れている。決して気を抜けない
独特の緊張感と、一方で飾り気もへたくれもない気安さを抱きつつ。


この街の事に関しては過去何度この日記で書いて来たかもう分からない
位であるが、いずれにしてもあんまり変わり映えのしない街である事
だけはそれこそ変わりがない。


母は東京都心で働いていた父の大阪転勤に付き合って1960年代半ばに
釜ヶ崎から数km北にある土地に住み着いたが、それまで新宿界隈で
OLをしていた母にしてみると、毎日恐ろしくてならなかったらしい。
オッサンがステテコ姿で普通に出歩いている光景は実に異様で
あったそうだ。まあそりゃそうだろう。面白い事に、この街では
母がステテコ姿のオッサンを目撃した45年後の今現在でも、ステテコ
姿のオッサンが割と普通に闊歩していたりする事だったりする。
時が止まっている街らしい。


そんな街で起こるおかしな出来事に巻き込まれたかつての日々を
何となく懐かしく思うようになった。でも、懐かしがっている
場合ではない。問題は、今起きている。21世紀の今現在に。
僕はまだもう暫くこの街に足を運ぶ事となる。ステテコ姿の
オッサンがいるのが当たり前だと思いながら。



だが、この変わり映えのない街で唯一かもしれない変化を発見した。
日本全国探しても現存しているのはここだけかもしれない(?)
「街頭テレビ」がアナログから地デジテレビに変わっていたのだ。
変化は、ひっそりと、誰にも気づかれずにこの街をも覆い尽そうと
しているのかもしれなかった。誰にも気づかれぬ様に、ひっそりと。
そうか、同じでいられる程、今の世は平和で安寧で安泰ではなかったか。


本日も少しだけお疲れ気味。しかし明後日からのお盆休み旅に備えて
今夜の日記を書く傍らありゃこりゃ準備を進めております。


うたた寝しないうちに寝ちまいましょう。明日も少しだけ忙しくなりそうだ。
明日もいい日にしてみせますよ。ではまたね。