僕が四国への旅に出る直前、「知床半島のレイド」氏
(今回の大震災被災地である宮城県在住のバイク乗りです)
より、僕のPCにメールが届いていた。その後の現地の状況を
生々しく伝えて下さったが、ここにその全文を掲載させて頂く。


僕だったら、正直殴りかかっていたかもしれない。
いや、取り敢えず「おいこらてめえ!!」と叫んで蹴飛ばしている
(すんません年甲斐もない事書いて。でも本気でそう思った)。


j-45君にお願い事があります。今、被災地に遊び気分で
気軽に来ないでほしい事をホームページで伝えて
ほしいのです。


先日、2台の関東ナンバーの車から降りてきた
若者の会話です。


「凄い瓦礫の山だな」


「家が全然無いよ」


「車がゴロゴロ転がっているよ。面白い」


・この時点で、私はかなり怒りました。


「面白い?ここで何百人死んだと思っているんだ」と
大声で叫び、殴りたい気持ちになりました。


「芸能人に会えるし、良いよな〜」


・会える? 俺は会いに行く余裕なんてなかった。毎日、
疲れている両親や近所の老夫婦のために一生懸命に
手伝いをしていた。会いに行けるのは、
時間に余裕がある人、近くに居る人だけだった。


「復興支援車、自衛隊の大きい車が邪魔。走行は遅いし、
ここに止めるなと注意してくるし、ウザい」


「ガソリンを入れて、食べるもの買ってさっさと帰ろうぜ」


・復興のため働いている人達を馬鹿にして、何が楽しいの?
やっと整い始めた食料やガソリンを、そんな人たちに
使われたくない。


被災者やボランティア、親戚や家族の生活の少しでも
早く取り戻すためにお手伝いをしている人達を馬鹿に
するなら来ないでいただきたい。


「被災地は観光地ではない」と言う事を訴えてほしいのです。


何を言っても通じないどうしようもない人間もいる。それは実に苦々しい
現実である。 しかしこの大型連休を利用してまで現地での
ボランティア活動に勤しむ厚意の人々も多く存在している。


光は、そんな人々に、そして、そういった行動を解する人々に
注がれるものであり、またそうでなければならないと思う。
ほんの少しでもいいから何かをしたいと願う人々のために。


僕が蹴飛ばしたくなるような連中には、決して訪れないであろう光。
何も考えないから、悩まないし苦しまない。それは大層楽な事ではあるが
そんな人間になってしまったら、もうお仕舞いだ。それは人間である事を
放擲している事に他ならないからだ。


レイド氏、また現地の現実を教えて下さいね。