前を向いて歩こう

1998年・北海道放浪

1998年9月11日(金)晴。
北海道を放浪してた頃。


あれから今年で10年か。
早いねぇ。


此処は道南、亀田郡
七飯町大沼公園
キャンプ場。


現在はどうなっているのか知らないけど、この当時は無料で利用
出来たものだから、長期連泊者も結構多かった。場所的にも函館から
近い事もあり、北海道に上陸したばかり、若しくは本州へと還り行く
旅人達の交差点のような場所となっていたりしたっけか。


6日位は居たであろうか。兎に角へんてこな連中が集まり、連夜の酒宴。
すぐにでも北海道を去り、南下しようかと思っていたのだけれども
ズルズルと居ついちゃった。たった6日間とは云え、結構「濃い」
6日間だったかも。


写真はそろそろ大沼を離れようかと思ってた頃。真ん中辺りに
ミニギターを抱えた26歳の僕が写っておりますな。小さなギターを
愛車ジェベルに無理矢理積み込んで走り廻っていた若き日々。
いい歳こいてプータロー生活。どうにでもなれと投げ遣りだったかも。
旅の最中は自宅にも殆ど連絡を取らず、久々に公衆電話から自宅に
連絡を入れてみると、電話に出た母から「警察に捜索願を出そうと
思ってた」と本気で云われた。信じられぬ程の親不孝者だったな、僕は。


若者、老人、仲間、女性。
時代、世相、廃墟、孤立。


何処かに行きたい。だから行ってみた。そして様々なものを見た。
なのに、満たされない。空しくなるだけだった。苦しかった。
ある雨の日、テントの中でサントリーレッドをラッパ呑みしつつ
ハイライトを吸っていたら、唐突に気が遠くなり、このまま俺なんか
消えちまえばいいのに、と本気で望んだ。最悪だ。


好き勝手にやる事は、ただ苦しいだけだった。束縛されていた方が
よっぽど楽だと思った。だけど、それでも束縛されたくなかった。
しかし全てを捨て去る程の度胸は無かった。情け無いね。

___________________


写真の彼等は、10年経った今、何処で何をしているのだろうか。
人生って解んないから、しあわせになった人もいるだろうし、
おかしくなってしまった人も、もしかしたら居るかもしれないし。
僕は、どうか。どうなって行こうか? さて、なあ・・・
まさか介護職なんてどうしようも無い職種に就くとはな。
いや、ロクデナシだからせいぜいがこんなもんかいな?さてなぁ。
でも、そのどうしようも無い職種が好きになりつつ・・・?


この写真で着ている黄色いTシャツ、実は今でもまだ着ております。
1997年の林道日本一周の旅の直前にユニクロで買い求めたんだっけか。
物持ちええのう。今年もこのTシャツそろそろ箪笥から引っ張り出して
来ましょうかね。

__________________


10年経った今でも人生にはそんなに期待はしていない。
だけども、何だろうね、今の僕は昔よりも不思議な事に
前を向いておるのですよ。衰えはあれこれ感じてるのにも
関わらずさ。何が今の衰えを感じつつある僕をポジにして
くれておるのかいな。何にも希望が無いみたいなのに。


クソ意地か? さあ、ねぇ。自分でも解らなくて困っておりまする。

_________________


あー、久々に唐突に昔の写真をば載せちまいましたがな。
ほんっと気まぐれだねぇ。思い付きばっかな人生だ。
そして思い付いたように眠い。だから寝る。


明日は「視覚障害ガイドヘルパー養成研修」に参加する為、
お仕事を久々に休ませて頂く事と相成りました。2ヶ月前から
申請しておいて、どうにかこうにか取れた休みですがーな。
気分転換になれたらええな。


寝ますか。明日もいい日にしてみせますよ。