遠い街

遠い街

知らない街が遠くに見える。
丘の上とか、高層ビルの上。
旅先でも、いつもの街でも、
遠くに知らない街が見えると
うまく書けないのだが、
心がジンワリとする。


今居る場所とはまるで
違うあの場所で、まるで
知らない、一生出逢う事も
無いであろう誰かが生きている。


そこには必ず誰かが居り、私などが思いも寄らぬ人生を
送っているのだろう。


そこに居る誰かが、しかし思ってもみない人生を私も
送っているのだろう。


雑居ビルの一室。長屋の一部屋。マンション、アパート、
一戸建て、豪邸、官邸、ドヤ、道端・・・・・
何処にだって誰かが居る。居たくなくとも、居る。
居なければならないから、きっと居る。


旅路の果て。貴方は動かぬ人生か。違う。動いている。未だ。


そこに居る誰かは、病んでいるのだろうか。
お仕舞いにしたいと願っているのだろうか。


そこに居る誰かは、弾けているのだろうか。
恙無く、誰かを貶めているのであろうか。


固着の果て。私は叶わぬ人生か。違う。叶えている。既に。


知らない街が遠くに見える。
知りたい街が遠くに見える。


知る必要は有るのか。知らない方が良いのか。
知らねばならぬのか。知るに足らぬ愚なのか。


遠いな、そこは。私には。

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明日もいい日にしてみせますよ。
おやすみなさい。意味不明失礼をば・・・