オムツをした猫
我が家の愛猫ミーコは今、17歳。
1988年2月生まれのメス猫。
その年の4月になって母が、知り合いの家で生まれた
猫の何匹かのうちから貰ってきた。
親バカならぬ飼い主バカになりそうだけど、
ミーコは美人猫だと思った。
両手にスッポリ収まるくらいの小さな小さな仔猫だった。
高校生だった僕は、校則やらくだらない教師やらに嫌気がさして、
およそつまらない毎日を過ごしていたのであるが、このミーコの
お陰で、なんだか楽しい日々を送ることができたものだった・・・
狭い家中を、しかし縦横無尽に跳び回り、かと思えばコロンと
丸まりながら何時間も眠っていたり。
ささくれ立っていた僕は、どれだけこの猫に癒されたことであろうか。
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昨年の夏くらいから、ミーコは体調を崩すことが多くなった。
暑さも影響しているのであろうか。
オシッコをしたいのに出なくて辛そうだったり、突然ゲーゲー
吐いたり、足取りもおぼつかなくなったり・・・・
見ていてこちらも辛くなる。老いが、明らかに迫っている。
猫用のオムツをして様子を見る。猫は腎臓が弱るらしいから
下の世話は注意を要する。
かつて元気いっぱいに飛び回っていた面影は、もはや無い。
やがて来る別れへの覚悟を、飼い主は決めなければならないのだね。
今日はやや回復してきているのでオムツを外した。
気候がよくなれば持ち直してくれるだろうか?
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青春時代のすべてを共に過ごした愛猫の衰えを如実に突きつけられた。
普段の仕事で人間のオムツ交換なんて最早当たり前のようにやってるけど、
まさか猫のオムツ交換まですることになろうとは思ってもいなかった。
ミーコ、お前の最期はこの僕がちゃんと看取ってやるからな。
そしてバケネコになって甦っておくれなもし。
例によって眠い。寝る。
明日もいい日にしてみせますよ。