小川国夫と地震雲

j-452005-05-10

お昼、少しだけ時間が空いたので、西成図書館へ
行く。


ここ暫く、お昼に限らず時間が空いたら図書館へ
足を運んでいる(まあ、あまり空かないのだが・・・)。
小川国夫の小説を見つけた。「アポロンの島」や
「ハシッシ・ギャング」を読みたいと思っていたのだが、無い。
あったのは「悲しみの港」だ。13年程前に出版された
小説らしい。設定は昭和30年代か?自伝的要素がかなり
強いようだ。20代も終わりになって、親に寄生しつつ
お手伝いさんまでつけて貰って、売れる見込みの無い
小説を書こうとしている男が登場する。そして尚且つ、既に
婚約しているという女性に思いを寄せてしまい、その女性が
自分の為に婚約を解消してもいい、などと言い出しても、
自分には経済的・人間的に結婚などというものとは縁が
無いのだと情けない事をのたまっている。
笑いたくなる様な内容だが、やはりどうにも笑えない。
小説の登場人物と言えど、人の事笑える立場じゃない。
というか、なんかこの主人公って僕になんとはなしに似てるぞ・・・
((((((;゜Д゜))))))ガクガクブルブル
半分ほど読み終えたが、読み進む毎に暗澹たる気分になりそうで、
しかしどこか引き込まれていく様で、不思議な作家だと思う。


ところで。
話は何の脈略も無く変わるのだが、僕が本を読んでいたら、近くにいた
2人組のおじさん達の話し声が聞こえてきた。
何でも、数日前、上町台地上空で、地震雲を見たと言うのだ。
こりゃあ数日後に大きな地震が来るぞ!とやけに切羽詰った
口調で話し合っていた。妙に気になるな・・・地震雲ねえ・・・